
こんにちは!
産婦人科医やっきーです!
突然ですが皆様、暇ですよね。
私も暇です。
ならば漫画を読むしかありませんね。
そんなわけで本日は全編無料で読める名作WEB漫画にして、
ゲームを擬人化した戦争ものという圧倒的な異色作、
原作・アナスタシア=シェスタコワ先生、作画・クリムゾン先生『蒼い世界の中心で』をご紹介します!
『蒼い世界の中心で』登場人物
この『蒼い世界の中心で』を紹介する上で、登場人物を見て頂くのが一番手っ取り早いでしょう。
主人公はセグア王国の少年、ギア。

ギア属するセグア王国と対立しているのが、ニンテルド帝国の「炎帝」マルクス。

他にも傭兵の国・ガンプ連合の「波動の戦士」トーファイや、

ニンテルドの友好国・エリールの「勇者」ミョムトなど、個性豊かなキャラクターが登場します。

ここまででお察しの方も多いと思います。
彼らは全員、「ゲーム」を擬人化したキャラクター達です。
主人公のギアは青くて尖った髪型が特徴的な、誰よりも足が速い少年…
つまり、彼はソニック・ザ・ヘッジホッグの擬人化キャラクターです。


彼が属する国「セグア」も、ソニックを作ったゲームメーカー「セガ」のもじりです。
そしてセグアと敵対する国「ニンテルド」も、誰もが知っている「任天堂」をもじった名前ですね。
そんな任天堂の帝王といえば、やはり世界的キャラクターのマリオでしょう。


ちなみに「炎帝」マルクスの得意技はジャンプでの踏みつけと炎を出す攻撃です。
ガンプ王国の戦士トーファイは、カプコンの『ストリートファイター2』が元ネタですね。
名前が少しだけ分かりにくいですが、ストリートファイターでトーファイです。なるほど。


ニンテルド友好国・エリールの元ネタはエニックス。(現在はスクウェア・エニックス)
エニックスの「勇者」と言えば、当然「ドラゴンクエスト」ですね。


「ミョムトって何だ?」という疑問を抱くかもしれませんが、古いドラクエファンにはおなじみ、
『ドラゴンクエストⅡ』にて「ゆういてみやおう…」で始まる有名な復活の呪文を使ったときの名前「もょもと」が元ネタです。
こういうわかる人にはわかる小ネタの使い方が非常に巧みです。
また、セグアにおいてNo.2の実力を持つ、ギアの相棒のような存在がオパールです。
元ネタはシューティングゲーム「ファンタジーゾーン」のオパオパですね。


一見すると「オパオパの何がどうなってこうなるんだ」と思われそうですが、肩当てや髪留めがどう見てもオパオパですね。
無駄にエロい風貌ですが、そこは後述するように作画がクリムゾン先生なので平常運転です。

敵の悪漢に捕まった時の反応もこんなんですが平常運転です。

そして忘れてはいけない名物キャラクターが、大陸の外からセグアに傭兵として雇われたテジロフです。
かつてセガから発売された経歴があり、しかも海外で開発されたゲーム…
ということで元ネタはテトリスなわけですが、その擬人化キャラであるテジロフがこちら。

物凄い下ネタ人間でした。
なぜ下ネタかというと、テトリスは穴に棒を入れると気持ちいいゲームだからですね。


なるほどそうきたか。
そんな天才・テジロフの手癖がこれです。


最低か。
この手癖は(特に作中序盤で)わりとガンガン連発してきます。


こんなんが名物キャラクターかよと思われそうですが、テジロフなくしてこの物語は成り立たないというレベルの優れたキャラクターです。
彼らがどんな活躍を見せるのか、是非本編をお楽しみ頂きたいですね。
こんな感じの彼らが戦争やバトルを繰り広げる物語が『蒼い世界の中心で』なわけですが、
キャラクターごとの戦闘能力はおおよそ元ネタのゲームの人気度や売り上げ、知名度などに依存します。
といっても、例えばストリートファイター2とドラゴンクエストを例にとってもそう簡単に比べられるものではないですよね。
片やアーケードを中心として社会現象にまでなった作品で、片や家庭用ゲーム機としてRPGの歴史を変えた作品です。当然、それぞれに熱烈なファンが大勢います。
この両者が戦って納得のいく結論が迎えられるわけが…

と思われるかもしれませんが、この作品はそのあたりのバランス感覚が実に優れているのです。
とにかく作者のゲーム愛が素晴らしい。
元ネタを決して貶めることなく、キャラクターの個性を完璧に色付けしているので、
ゲームが好きであればあるほど楽しめる作品となっています。

こんな面白い作品が全話無料で読めるのですから、読まずにいるのは損と言っても良いでしょう。
是非、公式サイトからご一読をお勧めします。
完全版
さらにこの漫画、単行本化もされました。
WEB連載版はほぼ全ページが鉛筆描きのみのシンプルなものですが、そこから加筆・修正を加えた『完全版』が刊行されています。
このブログで紹介している画像の引用元も全て完全版です。


完全版の発刊にあたり一部設定の変更なども行われているほか、
おまけページに元ネタの解説(ただし元ネタとは明言していない)やキャラクターの紹介なども挟まれているため、
ゲームに詳しくない方にも分かりやすいよう作られています。

WEB連載版も良いのですが、個人的にはより洗練された完全版がおすすめです。
ミョムト(ドラゴンクエスト)とエフェレフ(ファイナルファンタジー)の一騎打ちが描かれる7巻や、

ゼリグ(ゼルダの伝説)、
テジロフ(テトリス)、
ファーエ(ファイアーエムブレム)、
トーファイ(ストリートファイター2)、
カーヴァイ(星のカービィ)、
フォスタ(スターフォックス)による共闘が描かれる9巻など、見どころは満載です。

クリムゾン先生
さて、この『蒼い世界の中心で』を語る上で欠かせないのは作画のクリムゾン先生でしょう。
クリムゾン先生は1990年代後半から『ONE PIECE』や『ファイナルファンタジー』等のアダルト同人誌で活動を始めた美人女性作家であり、その独特の画風と安定感のある展開から男女を問わず多くのファンを持ちます。
(描写がハードでありながらも過度に暴力的な表現を使わないため安心して読める、と女性からも評判です)
しかも2020年からVTuber(バーチャル漫画家)として活動を開始し、優れた声質を兼ね備え歌も上手いという超人です。
ちなみに元々「クリムゾン」は弟さん(通称:クリ弟)との共同ペンネームでしたが、その後引退したため姉だけ(通称:クリ姉)で「クリムゾン」を担っているという状況です。
というか、『蒼い世界の中心で』の原作を担当するアナスタシア=シェスタコワ先生についてもファンの間では「たぶんクリ弟先生の別名義だろう」と言われています。真偽のほどは謎です。
これを機にクリムゾン作品に触れてみてはいかがでしょうか。
もちろん年齢制限は守った上で。
まとめ
以上、『蒼い世界の中心で』の紹介でした。
個人的にはこのレベルの作品が全話無料で読めるのは異常と言っても良いほど高い完成度を誇る作品です。
思いつく限りの有名なゲームタイトルはだいたい網羅されているので、好きなゲームがどのような擬人化キャラになり、どんな活躍をするのかという視点でも楽しめます。
ただ1つだけ欠点を挙げるとするならば、現在は(この手の個人連載作品ではありがちな)長期の休載中なのです。

なんと最新話・第5部37話の掲載は2018年11月1日。
この記事の執筆から4年以上前です。
ですが未だに続編を待ち望むファンは大勢います(私を含め)ので、再び『蒼い世界の中心で』ムーブメントが巻き起これば続編が掲載される…かも…?
なお、前述した完全版が発刊されているのは第2部(MD編)までであり、第3部(E3編)以降は現状公式サイトでのみ読むことが可能です。
第3部も非常に面白いので、是非お読み頂きたいですね。
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