こんにちは!
産婦人科医やっきーです!
突然ですが、超名作医療漫画『ブラック・ジャック』にはスピンオフ作品が山ほどあることをご存知でしょうか。
その数はWikipediaに載っているだけでも驚異の15タイトル。
こんなにもスピンオフが作られる作品はなかなかあるものではありません。
このように絶大な人気を誇る作品だけに下手なスピンオフを作るとファンからの失望の声も大きくなることが予想されるため、
『ブラック・ジャック』のスピンオフからは全体的に秋田書店の気合いを感じます。
脚本・田畑由秋先生、作画・大熊ゆうご先生によるBJ先生の医大生・研修医時代を描いた『ヤング ブラック・ジャック』も例外ではなく、
手塚作品特有のスターシステムを上手く使い、原作の設定を大きく破綻させることなくキャラクターの過去を深堀りするなど、
両先生による原作へのリスペクトが非常に強く感じられる作品となっております。
なんかちょっと画面がホモホモしいのはさておき。
ちなみに↑の画像でライターを貸してる短髪の男は若かりし頃のドクター・キリコです。
お前さんいったい何があってこうなった。↓
もっとも、男性同性愛を嗜むお姉様達にとってキリコとBJ先生の絡みには凄まじい需要があることが私の徹底的なリサーチにより明らかになっているため(参考①・参考②)、
2010年代において『ブラック・ジャック』をスピンオフするのにキリコを放ったらかすという選択肢はあり得ないでしょう。
誰だってそうする、私だってそうする。
そんな『ヤング ブラック・ジャック』では、原作における重要エピソード「めぐり会い」を全面的に解釈し直して長編としてリメイクしています。
「めぐり会い」と言えば、BJ先生が唯一愛した女性こと如月めぐみが登場する話ですね。
当ブログでは以前に「めぐり会い」における如月めぐみの子宮癌の描写について徹底解説しました。
今回の『ヤング ブラック・ジャック』におけるリメイク版の「めぐり会い」はなかなかの新説だったので、
そちらの紹介をするとともに如月恵と子宮癌(子宮頸癌)について改めて解説していきましょう。
なお、前回の記事を未読の方はそちらを先にお読み頂くと、より一層今回の記事をお楽しみ頂けます。
ブラック・ジャックが唯一愛した女性、如月めぐみと子宮癌について考える
目次 非表示
ヤング ブラック・ジャック
上で説明した通り、『ヤング ブラック・ジャック』は主にBJ先生の医大生~研修医時代を描いた物語です。
BJ先生が「ブラック・ジャック」と呼ばれるよりも前の話なので、
作中では基本的に間黒男(本名)の方で呼ばれます。
物語の舞台は1960年代後半~1970年代前半頃で、大学闘争やベトナム戦争といった当時の世相を物語に反映しているわけですが、
最大の特徴はブラックジャック先生がなんか色っぽいこと。
原作の時点で顔立ちの整ったモテ男でしたが、大熊ゆうご先生の画力により色気が爆発しています。
そしてなんかやたら脱ぎます。
2人とも、患者を救う!と意気込むのは良いのだが服は着なさい。
原作の都合上、BJ先生は女性との絡みが如月めぐみ以外描けないためか、
女性と絡めないなら男と絡めばいいという天才的な解決策が施されています。
いいぞもっとやれ。
「めぐりあい」
というわけで『ヤング ブラック・ジャック』の概要がお分かり頂けたと思いますので、
如月めぐみが登場するリメイク版「めぐりあい」について解説していきましょう。
原作の「めぐり会い」は1話完結でしたが、『ヤング ブラック・ジャック』の「めぐりあい」は全22話にわたり展開されました。
掲載誌のヤングチャンピオンは月2回刊なので、原作ではわずか11ページだった「めぐり会い」の回想シーンを丸1年かけて掘り下げたというわけです。
作者・編集部的にも溜めに溜めたクライマックス長編という扱いなのが伝わりますね。
2人の馴れ初めは1971年。
BJ先生が研修医だった頃にまで遡ります。
彼が具体的にどのタイミングで如月恵に好意を持ったのかは不明ですが、
作中で恵が初登場したとき既に岡本先輩(BJの医大の先輩)にもバレバレな程度には矢印が向いていたようです。
めぐみが解剖実習をした際にはBJ先生が監督をしていたのですが、
彼女が献体の診断を的確に言い当てたところ、BJ先生からも医師としての資質を認められました。
めったに他の先生を評価しないBJ先生にしては珍しいくらいベタ褒めですね。
そしてこの解剖実習が終わると…
(恋に)落ちたね。
BJ先生の恋の超特急はとどまるところを知りません。
良質な医学書を見つけただけでもめぐみのことを考えてしまっています。
彼女のことを想像するだけでは飽き足らず、ドリカムの歌詞みたいな独白にふけるBJ先生。
相変わらず如月めぐみ関連ではBJの黒歴史がつまびらかになる傾向があるためBJマニアの私としては大満足です。
その後もBJ先生はめぐみが医学の道を目指すのを助けるためと称して、
原作でも軽く物議を醸していたストーキング行為に精を出し始めます。
そしてついに言い逃れようのない姿を岡本先輩に目撃されるBJ先生。
岡本先輩ちがうよ。
それは西暦2000年に制定されるストーカー規制法の事案だよ。
物語の舞台が1971年でよかったね。
続いて、BJ先生のストーキングがついに実を結んだ瞬間でおなじみ、恵が暴漢に絡まれているところを撃退するシーンも描かれます。
原作のこちらのシーンですね。
こちらのシーン、リメイク後ではこんな感じです。
このように、ダメージを与えた場所の名前を呟きながら悪漢を打ち据えていくという超クールな戦闘シーンが描かれます。
麦わら海賊団にそんなコックさんがいたような気もするけど
如月恵の診断について
「めぐりあい」本編
こうした事件を経て徐々に信頼関係が構築されてゆくBJ先生と如月恵でしたが、
突如として恵が医局から姿を消し、そのまま一週間が経ちました。
やがて、恵が大学病院に入院したことに気付いたBJ先生は、
勝手に恵のカルテを盗み見るというそろそろお縄にかかってもおかしくない上級ストーカーの行為に手を染めます。
個人情報を勝手に見てキメ顔をしていることの賛否はさておき、恵の病状は子宮頸癌のステージ4でした。
担当医である村上教授は放射線治療の方針としている模様です。
これに対して、BJ先生は教授の放射線による治療方針を否定。
手術を提案しただけではなく、教授たちに向かって自らがメスを取ることを宣言しました。
診断について
恵の治療に入る前に、一旦ここの診断を振り返っておきましょう。
恵のレントゲン写真を見たBJ先生によると「子宮ガンが全体に広がっている…」とのことです。
このレントゲンは子宮卵管造影と呼ばれる検査を行っているように見受けられます。
『ふたりエッチ』では優良さんが妊娠する直前にこの検査をしていましたね。
このように、現在ではもっぱら不妊症の検査として行われ、子宮頸癌の検査として行うことはまずありません。
2024年現在では、癌の大きさや転移の有無を調べるためには「CT」と「MRI」という画像検査を行うことが一般的です。
(ドクター向けの注釈です。1971年当時は子宮頸癌に対し子宮卵管造影を行うことが一般的だったのか、はっきりした文献が見つからなかったのですが、1973年に書かれた論文で「子宮体癌の広がりを診断するのに子宮造影が有用」とするものがありました。当時は局所評価に有用だったのかもしれません。 J.E.Johnson. “Hysterography and diagnostic curettage in carcinoma of the uterine body. An evaluation of diagnostic value and therapeutic implications in stages I and II” Acta Radiol Suppl. 1973:326:1-79.)
それはさておき、子宮卵管造影の画像・BJ先生によるイメージ図ともに、
子宮頸癌(子宮の出口にできる癌)ではなく子宮体癌(子宮の内側にできる癌)を表しているように見えます。
子宮頸癌と子宮体癌はどちらも「子宮に発生する癌」という意味では同じですが、
その性質はものすごく異なるので(放射線の効きやすさ、転移しやすい場所など)現在ではほとんど別物の癌として扱うのが一般的です。
果たして恵の病気が子宮頸癌なのか、子宮体癌なのかを劇中の描写からこの時点で特定することは困難ですが、
子宮体癌は多くの場合において40~60代くらいの女性に発生するものであり、恵のように20代前半で起こることは非常に稀です。
可能性があるとすれば、高度の肥満や糖尿病、女性ホルモンの疾患や遺伝的な因子がある場合などに限られるわけですが、
(遺伝因子を除いて)恵に子宮体癌のリスク因子があるようには見受けられませんので、
順当に考えるならば恵の病気は子宮頸癌と考えてほぼ間違いないでしょう。
如月恵の治療について
「めぐりあい」本編
では再び、本編の描写を確認してみましょう。
BJ先生が放射線治療ではなく手術を選択するところから。
どうやらBJ先生は放射線がもし効かなかった場合のことを考えて、
一度放射線を当てると手術を行うことが困難となるため初手からの手術を推しているようですね。
まあ、これは確かに一理あります。
1971年当時の放射線照射は今よりもかなり技術が低く、副作用も強かったとされています。
さらにBJ先生が言う通り、一度放射線を当てた場所の手術をするのは癒着がひどく、出血も起きやすく、傷も治りにくいので原則として行うべきではありません。
しかし、医学の常識としては子宮頸癌のステージ4を手術で取り切るというのは正気の沙汰ではありません。
それに、手術がうまくいって目に見える病変だけを取り除いたとしても、お腹の中には目に見えないレベルの小さな癌細胞が大量に残っていることが危惧されます。
だからこそ癌細胞が残っているリスクが高い症例に対しては、目に見えない癌細胞を根絶やしにするために放射線治療や抗がん剤治療が必要となってくるわけです。
これはがん治療の基礎中の基礎と言っても良いでしょう。
これについては大学病院の先生も指摘しました。
ですが、BJ先生はそんな常識に囚われる医者ではありません。
BJ先生は将来、多くの奇跡を起こす外科医であり、ステージ4の子宮頸癌を手術だけでは取り切れないことなど百も承知のはず。
もちろん対応策も用意しているに決まってますよね。
考えてませんでした。
ウソやろ…?
カンファレンスでこんなドヤ顔かましておいてがん治療の基礎中の基礎を考えてなかったん…?
いくら若かったといっても限度があるよBJ先生。
その後、なんやかんやあって手術の方法を思いついたBJ先生は居ても立っても居られず、恵の病室へ向かいました。
そして彼女の手術を執刀することを宣言します。
先輩はまだ研修医じゃないですか…(ドン引き)
たぶんテンション上がっちゃってるBJ先生としては予想外の冷静な反応に面食らっていると思いますが、
大丈夫だめぐみさん。君は正常だ。
目の前にいるのは初恋と中二病を同時にこじらせた歩く黒歴史だから。黒男だけに。
自分のストーカー兼研修医が急に適応外の手術を持ち掛けてきて任せられる方がどうかしてるから。
その後のBJ先生の説得の甲斐あり、めぐみは自主的に大学病院を退院。
えっマジで???
どうやらこの娘もどうかしてました。
後のBJ先生の活躍ぶりを知っている我々からすれば些末なことですが、
大学病院側からすれば研修医に反旗を翻されて面目を潰されたも同然であり、
これをきっかけにBJ先生は無免許医師としてアウトローの仕事をすることになったという理由付けになりました。
さて、そんなこんなで大学病院や教授とひと悶着あった末に手術を開始。
本編の連載当時(昭和49年)のジェンダー観が垣間見える発言についてはBJ先生ではなく恵自身が言ったことになっているなど地味に修正されています。
その後は原作通りにチューと鼻チューを行ったのちに手術が開始されました。
この手術、原作ではBJ先生が1人で行ったことになっていましたが、『ヤング ブラック・ジャック』では恵の父(医者)と岡本先輩(病理医)との3人で手術を行っています。
開腹したBJ先生は「子宮全域に渡ってガンが浸潤している」と話し、
恵の父は「辛うじて小骨盤腔はこえてなさそうだが……」と汗を流しました。
「小骨盤腔」というのはめちゃくちゃ簡単に言えば子宮と卵巣、そして膀胱や直腸のあるエリアですね。
このことから考えると、恵の病状は子宮頸癌のステージ4A。(小骨盤腔を超えた場合は、さらに進行した「4B」と判定されます)
おそらく膀胱か直腸に癌が浸潤しているのでしょう。
尿管(腎臓と膀胱を繋ぐ尿の通り道)に浸潤がないことを確認したのち、基靱帯を骨盤壁血管ぎりぎりで切断し、わずか1時間で子宮摘出に成功します。
(BJ先生はサラッと言ってますが普通は4~5時間かかります。膀胱か直腸に浸潤していればもっとかかります)
さて、ここで上のコマを見た産婦人科医ならピンと来ると思いますが、
この摘出子宮は一般的な子宮頸癌の見た目とはかけ離れています。
一般的なタイプの子宮頸癌はここ(矢印)から腫瘍が発生するので、
4期の子宮頸癌ともなれば明らかに肉眼で判別できる腫瘍が生じるはずなのですが、恵の子宮腟部には腫瘍が見当たりません。
ならば子宮頸癌だと思われていたが実際は子宮体癌だったのか?(そもそも1971年当時は子宮頸癌と子宮体癌を区別することがあまり一般的ではありませんでした)という考え方もありますが、
前述したように如月恵は子宮体癌が起きる人間としてはあまりにも非典型的です。
よって「如月恵は子宮頸癌である」「摘出子宮の腟部に肉眼的腫瘍が見られない」という2つの条件を満たすことを考えると、
如月恵は子宮頸部腺癌というやや珍しいタイプの子宮頸癌である可能性が示唆されます。
これについて、詳細は後述します。
さて、子宮と卵巣は摘出できました。
しかし肝心の目に見えない癌細胞まで摘出しなければ手術は成功とは言えません。
この問題をどう解決するのかですが、話は少し前に遡ります。
道でアイスを売っているところを見たBJ先生はあるアイデアを閃きました。
それがこちら。
要するに、癒着してる場所を片っ端から検査して、癌細胞が全て取り切れているか全部調べるという力技にもほどがある手段でした。
現在ではこの検査法は「術中迅速診断」という手法で確立されているものの、
これは手術時まで悪性か良性かが分からない時か、あるいは手術中にどこまで切れば良いのかを調べたい時に使うものであり、
転移巣を全部取り除くために行うようなものではありません。
BJ先生はさらに膀胱、直腸、小腸をはじめとして、腹膜や肝臓に至るまで様々な臓器の検査を行います。
長時間にわたる手術と検査のすえ、腹腔内臓器に癌細胞の残存が見られなくなったところまで来ました。
さらにここから所属リンパ節の郭清(腫瘍が転移しやすい場所にあるリンパ節を取り除くこと)を始めました。
通常、広汎子宮全摘の手術はリンパ節の郭清が先に行われるはずですが、BJ先生はなぜか子宮を取ってからリンパ節を取るようです。
些細なツッコミですが、これはだいぶおかしな手順です。
料理で例えるならお米が炊けるのを待っている間にカレーを作るのではなく、
カレーを完璧な状態に仕上げてからお米を炊き始めるような感じです。
無理ではありませんが手順としては不自然です。
ともかく、これにより傍大動脈リンパ節への転移がないことを確認。
上部への転移の可能性が低いと見たBJ先生はここで手術を終了しました。
治療について
というわけで、抗がん剤も放射線も一切使わずステージ4の子宮頸癌をメスだけで取り切ったことが分かりました。
BJ先生のメスさばきが常識では考えられないほどの神技であることは間違いないのですが、
そうだとしてもステージ4の子宮頸癌は放射線か抗がん剤で治すべきであり、BJ先生はかなりの無茶をしているように見受けられます。
私も前回の記事で「同時化学放射線療法(放射線と抗がん剤を同時に使用する治療方法)を勧める」と書きました。
しかし、前述したように恵の病気が子宮頸部腺癌だとすると話が少し変わってきます。
子宮頸部腺癌とは、子宮頸癌の中では比較的珍しいタイプの腫瘍です。
子宮頸部(子宮の出口)には「扁平上皮」と「円柱上皮」という2種類の細胞が存在します。
大ざっぱに子宮の出口側が扁平上皮、子宮の内側が円柱上皮でできています。
子宮頸癌のうちざっくり8割くらいが「扁平上皮」から発生する「扁平上皮癌」、
2割くらいが「円柱上皮」から発生する「腺癌」と呼ばれるものです。
恵が発症したのは、おそらくこの「腺癌」=「子宮頸部腺癌」なのでしょう。
子宮頸部腺癌は子宮頸部の中でも子宮の内側寄りの場所に発生するものなので、
子宮体部や筋層方向への発育が活発なタイプの癌細胞だと考えれば摘出子宮の腟部に明らかな腫瘍が見当たらない描写との整合性が取れます。
そしてこの子宮頸部腺癌ですが、扁平上皮癌に比べると放射線がやや効きにくいという性質を持っており、
放射線治療よりも手術の方が治療成績が良好であるとするデータが多いです。
特に1971年当時の放射線医療技術の水準を考えると手術より大きく劣ることは間違いありません。
それを考えると、BJ先生が懸念していた「放射線治療が効かなかった場合」の懸念は結果的に的を射ていたことが伺えます。
もし仮に恵が子宮頸部腺癌であり、最初から放射線治療を選択していた場合は(当時の医療技術を踏まえると)おそらく恵の命は助からなかった可能性が高いでしょう。
そう考えると劇中の描写は実に医学的に理にかなったものだと分かります。
ただし、それを差し引いてもやはり片っ端から術中迅速診断を行うのが狂気の沙汰であることに変わりはありません。
こういった癌細胞の残存リスクが高い症例では、手術で大きな病変を取り除いたのちに目に見えない癌細胞は放射線や抗がん剤でやっつける、
いわゆる「術後補助療法」を行うのが一般的です。
(ドクター向けの注釈です。『子宮頸癌の術後再発に関する検討』(久留米醫學會雜誌 28(10): 1171-1180, 1965.)によると1965年時点で術後補助療法は少なからず行われているようですので、劇中の1971年当時にも術後補助療法は存在しています。)
このように、現代の医療水準から考えても当時の医療水準的にもメチャクチャな治療をやってのけたBJ先生ですが、
如月恵はその後完治した模様であり、原作通り船医として活躍する姿が描かれます。
うん、まあ…結果オーライかな…
まとめ
というわけで、今回は『ヤング ブラック・ジャック』より子宮頸癌について解説しました。
おまけとして、手術が終わった後のBJ先生の様子を見てみましょう。
BJ先生は癌の再発リスクを懸念しつつも、
どさくさに紛れて恵への求婚と読み取れなくもない発言を義父にぶちかましてます。
間くん…(恐怖)
間くん!!!
えーと、付き合ってすらいないストーカー兼執刀医が指輪を用意してるってまあまあホラーだと思うのですが。
めぐみさん逃げて。超逃げて。
と思ってたら逃げました。
『ヤング ブラック・ジャック』にはこんな感じのBJ先生の若気が至ったエピソードがたくさん登場しますので、
気になった方はお手に取ってみてはいかがでしょうか。
最後に。
このブログでは何度も取り上げていますが、子宮頸癌(今回の子宮頸部腺癌を含む)の原因のほとんどがHPVというウイルスです。
子宮頸癌は、如月恵のように若くして妊娠機能を失うリスクがある病気ですが、HPVワクチンを接種できていれば少なくとも発症率を9割下げることが期待できる病気でもあります。
「キャッチアップ接種」という特例制度が適用できるのは2024年9月までに接種を開始した方に限るため、1997年4月2日以降に生まれた女性の方々は是非こちらの記事をご覧ください。
【医学の話】『コウノドリ』より 子宮頸がんとHPVワクチンについて考える
『ブラック・ジャック』ピノコの出生に関する解説です。
当ブログ最初期の解説記事のひとつです。
『ブラック・ジャック』より常位胎盤早期剥離と緊急帝王切開について解説する
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