こんにちは!
産婦人科医やっきーです!
様々なことがあった2022年も、早いもので12月。
12月になると私はあの漫画を思い出し、枕を濡らします。
パロディ漫画の最高峰にして、今や伝説となった名作。
錦ソクラ先生『3年B組一八先生』です。
※これらは他の作品とは一切関係ありません。
この記事は、あの伝説の作品『3年B組一八先生』について語るだけの記事となっています。
そんなわけで、今日は『3年B組一八先生』のほぼ全話を振り返っていこうと思います。
よろしければお付き合い下さい。
『3年B組一八先生』と錦ソクラ先生の魅力を感じ取って頂けると幸いです。
3年B組一八先生
第1話~第2話
『3年B組一八先生』(以下『一八先生』)は、2012年より近代麻雀で連載開始となりました。
私は当時、『アカギ』を目当てに近代麻雀を読んでいましたが、
『一八先生』の異様な存在感に心を奪われました。
どこからどう見ても『3年B組金八先生』をパロディした漫画です。
一八先生は金八先生そっくりで、雀中学校3年B組のクラス担任をする国語教師。
そして掲載誌の関係上、麻雀狂いです。
第1話ではクラスの不良・加藤が授業をサボって麻雀をしていたため、
更生させるべく一八先生が麻雀で加藤を圧倒します。(レートはテンピンです)
点数で差をあけられた加藤は、無謀な攻めで何とか一八先生に追いつこうとしますが、
それを見透かした一八先生は「お前の手配は腐ったミカンなんかじゃない!」とたしなめます。
どこかで聞いたようなワードセンスですが、それは一旦置いておきましょう。
一八先生の熱い言葉に加藤は感激し、正面から勝負と向き合いますが、
一八先生は加藤の安全牌を狙い撃ちし、18000点を直撃します。
麻雀に詳しくない方に解説しますと、18000点はテンピンなら1800円巻き上げたのとほぼ同義です。
この前に一八先生がアガったハネツモやウマを合わせると、少なく見積もっても一八先生は終局時に6000円以上を加藤からむしり取る計算です。
「…あんた本当に教師かよ」と加藤がこぼし、第1話が終了しました。
第2話では受験勉強に悩む学とデカピンのレートで麻雀をします。
(半荘1回で万札が数枚飛び交うレートです。バレれば100%お縄にかかる金額です。)
この回も金八先生っぽく良い話をしたあとに18000点を直撃しました。
このように『一八先生』とは、麻雀と『金八先生』を融合させたような竹書房らしさのある読み切り麻雀ギャグ漫画なのです。
…ここまでは、ね。
第3話~第4話
第3話で雲行きが怪しくなり始めます。
一八先生の同僚の先生が異様に見覚えのある画風で描かれていました。
第1話に登場した加藤の暴走族仲間が一八先生を雀荘に呼び出し、イカサマ麻雀で倒そうとします。
この暴走族仲間というのが、
!?
これまた”どこか”で見たことのある”不良たち”でした。
非常に”完成度”の高い画風で再現されており、近代麻雀読者たちに”衝撃”を与えた第3話となりました。
もちろん最後は一八先生による18000点直撃で幕を閉じます。
第4話では、一八先生が生徒の明彦へ家庭訪問を行うのですが、
父親の顔かたちが某熱血親父と瓜二つです。
が、この話では終始父親の顔が似てるだけであの漫画を意識した展開などは特になく、安定の18000点直撃がオチとなりました。
第5話~第7話
第3話・第4話が好評だったためか、攻めの姿勢がさらに増したのが第5話です。
「3Bの生徒と先生が大喧嘩をしている」と聞いた一八先生が現場に駆けつけると、
どこかのアニメ映画で見たことのある人がいました。
室塚先生は、生徒が教師に対し暴力を働いたことに怒り心頭。
一八先生がその場を収めるため麻雀勝負を持ち掛けたところ、室塚先生はこれを受けます。
早アガリで主導権を握る室塚大佐先生ですが、
迎えたオーラス、一八先生はまさかのダブル立直をかけ、
室塚先生は一発で振り込み、恒例の18000点直撃で退けました。
アガった時の擬音が奇妙な音になってるのは今は気にしなくてOKです。その作品は後ほど出てきます。
第6話はうってかわってパロディ無し。
委員長と対決するだけの回でした。
どこかから怒られる前に対策しておいたのでしょうか、真偽のほどは不明です。
そして第7話では第5話(室塚先生登場回)の路線に帰ってきました。
一八先生の授業中に入ってきたのがD組担任の新任教師、
G T Oでした。
前回の室塚先生に続き、見覚えのあるキャラクターが登場しました。
鬼月(オニヅキ)の名前通り、強い手をどんどん引いて他を圧倒し、早くもオーラス。
しかしじっと耐えて勝負手を待っていた一八先生は、ここで鬼月先生より一手早く勝負を仕掛けました。
「切りたい牌も切れないこんな世の中じゃ POISON!!」
というだいぶ危ない発言も飛び出しますが、いつものように一八先生が18000点を直撃して勝利。
第8話~第13話
この間はパロディ成分が少なめです。
オチの18000点直撃時、唐突にひとコマだけどこかで見た画風になる程度です。
第9話に至ってはパロディ成分無しです。(私が把握できる限りでは)
そのため、『一八先生』ファンとしては小休憩のような区間です。
強いて言えば、第12話で室塚先生が危険なポーズで満貫をアガったのは良かったですね。
第14話~第18話
第14話では理事長の牌腹雄山が話のメインとなり、第5話(室塚先生)や第7話(鬼月先生)の形式に戻りました。
さらに第15話では謎のおばあちゃんが話のメインとなります。
比べてみると、第14話の牌腹雄山は再現度に若干の適当感がにじみ出ていますが、
第15話では錦ソクラ先生の画力の高さが遺憾なく発揮されていますね。
本気を出したのか、それとも14話の方は近付けすぎるとマズいと思ったのかは不明です。
おばあちゃんの再現度が高すぎてトレースを疑うレベルですが、
一八先生自身もあの画風で描かれているためトレースではなく錦ソクラ先生の模倣力が高すぎるだけだということが分かりますね。
第16話はパロディ成分なし回です。
そもそも『一八先生』をパロディ無しと考えてしまうあたり感覚が麻痺している気がしますが。
あの一八先生はもう読めなくなったのでしょうか。
と思いきや、第17話では雀丘中の岩騎が登場します。
これだよこれ!私が『一八先生』に求めていたのはこれだよ!
彼はあえて悪形で待つ「悪形打ち」を得意とし、一八先生を追い詰めますが、
ノリノリの一八先生により18000点直撃で逆転サヨナラ勝ち。
第18話もパロディ成分少なめです。
総じて、第14話~第18話はパロディとオリジナルが混在する時期と言えるでしょう。
第19話~第24話
錦ソクラ先生がさらに本気を出し始めたのが第19話です。
第19話では3年B組の生徒、鉄男が登場。
彼は麻雀に強くなるため、集中力を高めるという危険なドラッグを服用したことで全ての牌を見透かせるようになります。
見覚えのある地面の凹み方と共に牌をツモる鉄男。
鉄男優勢で勝負は進みますが、当然最後は18000点直撃で一八先生勝利となります。
第20話では加藤と一八先生がマンション麻雀(ド非合法の賭博行為です)に向かい、
3年B組のOBである職人の東剛・金融業を営む牛島と卓を囲みます。
効果音のひとつひとつに至るまで、再現度が高いですね。
牛島・東剛優勢で勝負が進みますが、当然最後は18000点直撃で(略)
第21話では仮面優等生の金末健次郎が登場。
顔と名前が一致していませんが、これは『金八先生』の方に出てきた生徒「兼末健次郎」の名前のもじりですね。
金末は卓越した頭脳とイカサマの「通し」で一八先生を追い詰めます。
一八先生の強打に対し、Lが死んだ時みたいな表情でブラフであると見抜く金末でしたが、
その上を行った一八先生が18000点を直撃して(略)
第22話では金髪の不良、戸田幹浩が登場。
名前は「浩」しか合っていませんが(何がとは言いませんが)、これまた『金八先生』の「戸田幹洋」のもじりです。
オチでは一八先生が(略)
第23話では一八先生が雀荘で麻雀を打っているところに雀キチ・三筒三筒が登場。
とうとう名前を隠すつもりも無くなってしまいました。ていうか上手い名前だなこれ。
一八先生は麻雀の極意「卓化け」を駆使し、(略)
第24話では3年B組の卒業生にして闇ギャンブラーの戸副露が登場。
戸副露は特技の運量操作で一八先生を圧倒しますが(略)
第25話~第30話
錦ソクラ先生の進化は止まる気配がありません。
第25話では3年B組の卒業生、怒羅岩一萬が登場します。
怒羅岩主任を連れて一八先生たちは雀荘に向かいました。
なかなか良い手を引けない学を見かねた怒羅岩は手助けをします。
錦ソクラ先生がさらに開花しました。
話の展開、描き文字、表情、吹き出しの形に至るまで、再現度が高すぎます。
チートイツのレシピも見事です。普通に麻雀の解説として優れています。
『一八先生』を知らない人に例の作品の番外編と言って読ませたら信じてしまうレベルですね。
第26話は代打ちのケンジと平和=チーポン・利一との対局。
卓上の全ての動きを把握した打ち回しで優勢に立つMASTERチーポンでしたが、
やはり最後には一八先生が上を行きました。
第27話は孤独の麻雀打ちとの対局。
同卓はこれまた見覚えのある市民の方ですが、
線の太さに至るまできっちり描き分けられている配慮が嬉しいですね。
第28話は同僚の数奇者・振田差介との対局。
言い回しや描き文字の再現度は勿論、よく見ると枠線までへうげてます。
錦ソクラ先生の徹底したこだわりが感じられますね。
ここまでは読み切り不定期掲載という形をとっていた『一八先生』ですが、
第29話からは何と月1連載に昇格。
嬉しいですが正直なところ心配が上回ります。
そんな連載初回では、五年後に東大麻雀プロ試験合格者100人輩出を目指す桜井先生が登場。
劣等生だった水摸への徹底指導により、高い学力雀力を手に身に付けさせました。
もちろん一八先生には敵わないのですが。
第30話では海帝学園の一年生・三九萬が、一八先生の娘・坂本乙女と対局。
麻雀の才能に欠けるため人一倍の努力をしてきた三九萬ですが、
悪魔のような強さを誇る坂本乙女には太刀打ちできず、一蹴されます。
第31話~第34話
第31話からはさらに錦ソクラ先生の技術が極まります。
三者面談に灘雀影流の継承者・宮澤里一と静かなる虎親父がやってきました。
この第31話からの変化として、
第30話まではオチ以外で顔の変わらなかった一八先生がそっち寄りの描かれ方になります。
これがまた異様に完成度が高いのです。
里一のあだ名が「リー坊」なことに関しては天才の所業としか言いようがありませんね。
第32話ではネット麻雀最高位を持つ人間を探す3Bの生徒、切井との対局となります。
重国士和了形射出立直という原型を知らないと絶妙に意味が分からない武器を操りました。
言葉ひとつひとつの麻雀用語への変形が上手すぎますね。
第33話は体育教師・張巻竜との対局。
生徒の描き方も完璧に浦安市民になっていますね。
ちなみに私は、この話が『一八先生』の中でもトップクラスの傑作だと思います。
萬子が怪しい一八先生の捨て牌に対し、萬子をキープし続けていたら萬子だけで四暗刻聴牌が出来てしまった張巻。
振り込み回避のために張巻は暗カンをしますが、
次々に萬子が重なってしまうため暗カンを続けざるを得ませんでした。
とうとう四暗刻四槓子聴牌までたどり着いた直後に一八先生の直撃。
立直のみだったのに無駄なカンにより裏6枚が乗ってハネました。
この圧倒的浦安市民感。原作にありそうな雰囲気がものすごく出ていて最高です。
ただ絵柄を模倣するだけならともかく、この話の展開は原作へのリスペクトが無いと絶対に描けません。
原作へのリスペクトを感じられる作品だからこそ、
『一八先生』は今なお日本中の漫画読みに愛されているのです。
第34話は代打ち・梶和了祝儀との対局。
妙にショボいイカサマに対し、上を行った一八先生が返り討ちにするという微妙なネタキャラ感も原作の雰囲気を感じますね。
第35話~第39話
第35話は麻雀同好会の監督代行を務める平場点二郎が登場。
往年の名作の再現に、思わず加藤もノリノリです。
それにしても、双子やヒロインじゃなくてそこをチョイスするの!?という微妙なラインを拾ってくるあたりが渋いですね。
第36話は雀荘の主任(何だその役職)を務める芝棒作が登場。また上手い名前だな。
(ちなみにシバ棒は麻雀で使う100点棒のことです)
そしてまさかの牛島・東剛の再登場。
からの安定の一八先生。
第37話はかの有名な近代麻雀編集長の孫である近麻一一が登場。相変わらず名前が上手すぎます。
彼の決め台詞といえばやはりこれですね。
「純全帯么九の名にかけて!!」
「安牌はこの中にある!!」
言葉の意味はわからんがとにかくすごい自信です。
ところで綿密に計画された計画立直ってなんぞ。
第38話は雀中三年生筆頭の大強引雀鬼が登場し、雀中名物『魔亜邪庵』で勝負します。
いつものアレが民明書房ではなく竹書房になっているのも、
使えるものを全部使ってパロディを楽しんでいる感じがグッドです。
その徹底した姿勢はまさに男の中の男と言えるでしょう。
第39話は雀士育成業のオヤバン・デ・ツモァガール3世が登場します。
元々、オヤバン先生は一八先生の教え子であり、因縁の仲です。
そんなオヤバン先生の必殺技といえばあれしかありませんね。
オヤバンツモラッシュですね。
天才としか言いようがありませんね。
第40話~第44話
第40話では雀中ランキング”1位”のワンス・リーと戦います。
そんな彼らの打ち方はダイバーそっくりですね。
第41話は世界的に有名なギャンブラー・タンピンとの全財産を賭けた対局。
原作通り一八先生の胆力に押し切られ、タンピンはギブアップしてしまいました。
そのメンタルでよく世界的ギャンブラーになれたな。
第42話はポンチーハンターこと冴和了が登場。やっぱり名前が上手すぎる。
(「和了」は麻雀で役が成立することを指します)
このコマは色々と情報が渋滞しすぎですが、話の完成度は非常に高いですね。
第43話は生徒の嶺、そして彼女の用心棒である萬字が登場。
そんな勢いで麻雀打つ必要ある?
第44話は荒場二中の槓崎狂と対決。
ドラッグ「フル・ビジョン」を服用し、ドーピングで一八先生を追い詰めますが、もちろん最後は普通に負けます。
第45話~第49話
第45話は打木源之助と暗刻清玄が登場。
ちょっと無理のあるネーミングですが、ともかく話の流れはいつもと同じです。
第46話は雀士狩りこと神白リュウが登場。何とも良い塩梅の名前ですね。
そしてリュウと不良のカトウ(こっちの加藤と名前が被ってます)の対決を見守るのは、
卓上のカリスマこと一三萬マサキ。
そのネーミングは相当無理があるだろうと思いますが、
完璧な牌効率で的確な打ち回しをするリュウにマサキは驚きます。
おまけにいつものやつも完璧ですね。
第47話では摸自九自摸と対局します。
身体の限界を超えた動きを引き出し、他家の手牌を覗き見るという何もかもがおかしいイカサマを操ります。
第48話は、3B卒業生にして麻雀プロの折田北介との勝負です。
「目指すはピンズのみ!ピンズ、デッド!!」
何を上手いこと言ってるのさ。
ちなみにこの話、編集のチェック漏れなのか、
2回ほどうっかり本物の方の名前でオリタを呼んじゃってます。
第49話は雀荘のメンバー、島咲三麻が登場。
原作通りの激励とコーヒーを渡し、加藤に打牌のアドバイスをします。
雀荘のメンバーとしてそれはどうなのか。
第50話~第54話
第50話では生徒の御利内優と対決。
古代から伝わるイカサマを封じて悪用を防ぐ代打ち工作班「オクリカン」のエージェントである御利内と、一八先生が戦います。
古代から伝わるイカサマって何だ。
決着はいつものなんとかフェードで締めとなります。
第51話ではゴルゴ1326ことデューク東風との対局です。
どうやら第20話・第36話に出てきた東剛さんとは別人のようです。
このページに至っては何から何まで完璧にアレですね。
実に繊細な仕事をしています。
第52話では珍しく一八先生が審判となり、三本五本点五と西場新二の対局を見守ります。
麻雀の審判って何?
点五の必殺技・背負い投げ倍満で決着かと思われましたが、やはり一八先生がアタマハネをして終了。
第53話は人の心を読む邪との対決。
「麻雀が強くなりたい」と願う茜に対し、雀荘で無暗に点棒を集める邪。
彼の間違った茜への愛に対し、バカチンがァ!を連発する一八先生。
原作屈指の名エピソードを完璧に再現しています。
第54話では、一八先生が駅前に新しくオープンした雀荘を訪れました。
そこに居たのは”円”の人と日常がゴリラの人と手刀の人。
そして、その3人を圧倒していたのが心の声を読むことのできるプロ雀士志望の人。
原作の武力で言えば上3人に遥かに劣ると思われますが、麻雀勝負なので問題ありませんね。
第55話~第60話
第55話は不良のヤワザクンが登場します。
この学校不良多いな。
本人の雀力は底辺レベルですが、持ち前のハッタリと強運だけを武器とする、原作通りの戦い方が素晴らしいですね。
第56話は社会科教師の董卓先生が登場。
異常なまでの厳しさと強さで魔王と呼ばれる人物でした。
お前のような社会科教師がいるか。
第57話は不良の転校生・中野と対局します。
さて、ここまで月1回の定期連載となっていた『一八先生』ですが、以降は不定期連載となります。
どんな事情かは探らないでほしいそうです。
探らないでほしいこと自体がもう答えのような気もしますね。
諸般の事情で約8か月ぶりの雑誌掲載となった第58話ではアクセルを緩めるかと思いきや、
最後の花火と言わんばかりにすごい領域に踏み込んできました。
雀中学の生徒会長、九西南様が現れます。
室塚先生の時はアニメ版の作画でしたが、これは完全にアレの漫画版に相違ありません。
それにしても錦ソクラ先生は器用ですね。
九西南様は、側近の玄人和と共に一八を追い詰めました。
第59話では一八先生が悪徳雀荘「十本場」に赴きます。
そこに居たのはイカレたオッさんこと”盲牌”の自摸沼薄水でした。
一八先生は薄水に対し、打・即・栄を信条として戦います。
薄水ははるか遠くの雀荘の洗牌の音まで聞き取る異常聴覚を持ち、
「トンペー」と「ローピン」のスリカエ戦法を駆使して一八先生を追い詰めました。
パロディの発想が天才過ぎる。
第60話では牌山の符同先生が登場。
符同先生の気迫に、一八先生も無意識のうちにオリてしまったほどの強敵でした。
最終話
そして2020年1月、『一八先生』は突如として最終回を迎えます。
なぜ、こんなに突然の最終回となったのか。
…
心当たりが多すぎて特定できませんが、ともかく最終回は最終回です。
一八先生は授業をせず麻雀ばかり教えていたことを教育委員会に咎められ、辞職と相成ったようです。
教育要綱以前に刑法に触れることばかりやっていたので今更な感じはありますが。
これまでのような他作品のパロディ成分は無く、一八先生の麻雀・教育に対する熱い思いを3Bの生徒たちに語ります。
完全に金八先生の最終回そのものの流れですが、
感動的かつ金八先生へのリスペクトを感じる、最後まで素晴らしい作品でした。
まとめ
『3年B組一八先生』はいかがでしたか?
近代麻雀に掲載された全61話を全て紹介するという狂った記事になりましたが、
『一八先生』と錦ソクラ先生の魅力が伝われば幸いです。
ところでこの作品、こういう作風のために単行本化が絶望的だったのですが、
あまりにファンが多いためか、かつて近代麻雀のウェブサイトで年末だけの過去作限定公開が行われていました。
さらに、2018年秋頃からまさかの週1話ずつ更新が開始されました。
正直なところ、ファンとしては「嬉しい」と「大丈夫か」がちょうど半々くらいの感情でしたが。
そして案の定と言うべきか2019年春頃に突然、K社の作品をパロディしたバックナンバーが全て非公開化されました。
どの方向から見ても、正式な抗議があったとしか思えませんね。
しばらくの更新停止期間を挟み、残った全作品も非公開となってしまい、2020年1月に前述の最終話が掲載されたのです。
こんな経緯なので当然、単行本化なんてできるわけがありません。
しかし今でも根強いファンは多いのです。私とか。
だからこそ『3年B組一八先生』は伝説の作品と呼ばれているのです。
そして、こういうバックボーンを把握した上で最終話を読むと何か感じるものがありますよね。
ちなみに錦ソクラ先生はこの異常な模倣力が買われてか、
『今日からCITY HUNTER』という『シティーハンター』のスピンオフ漫画や、
『北斗の拳外伝 天才アミバの異世界覇王伝説』という『北斗の拳』のスピンオフ漫画を描かれています。(アミバは原作担当)
もちろん、両作品とも公式です。
一八先生の経験は無駄ではなかったんや…!
『一八先生』はもう読めませんが、これらの作品から錦ソクラ先生の漫画を堪能することは可能ですので、
気になる方はこちらもチェックしてみてくださいね。
ここまでお読み頂き、ありがとうございました!
以下、関連記事です。
なぜか分かりませんが、『一八先生』を読んでいたら読み返したくなる作品がありますね。
『TOUGH』より双子(一絨毛膜一羊膜双胎)について解説する
ここでもう一度、不朽の名作たちに触れてみましょう。
こちらの記事もお勧めです。
デスノートに名前を書かれた時の対処法について本気で考えてみた
全く知らない漫画でしたが、素晴らしすぎます。
学生時代にハマってたぎゅあんぶらあ自己中心派に感じが似てますね。
風の◯地回のラストが織部金次郎風なのが最高でしたね
アミバの漫画、ソクラ先生は原作で別の人が描いてますぜ。
ご指摘ありがとうございます!追記しました!
ネットで話題だったので断片的にしか知りえなかったことが網羅されていて素晴らしい記事でした!これはぜひ永久保存してほしいです。
ウラワザえもんも読んで欲しい
『今日からCITY HUNTER』はいいとして、『天才アミバの異世界覇王伝説』の方は本人が絵描いてないんでちょっと……
とりあえずソクラ先生はじめハイ・レベルな模倣パロディーが売りの人達には、それこそ例えばゴルゴ13のメイン・スタッフなどを任せるべきではないのだろうかと言いたいですね。
ゴルゴ1326で1分くらい笑った。