こんにちは!
産婦人科医やっきーです!
本日の題材は『名探偵コナン』より異性一卵性双胎です。
通常、一卵性双胎といえば性別も同じになるものですが、ごく稀に性別の異なる一卵性双胎が産まれることがあります。
それが「異性一卵性双胎」です。
漫画・アニメの世界において「双子」がめちゃくちゃ重宝されているのは『タッチ』や『キャプテン翼』を考えれば言うまでもありませんし、
「よく似た男女の双子」も高い頻度で登場します。
同じ容姿の男女がいると作劇の幅が大きく広がるためでしょうね。コレとかアレとか。
とはいえ、彼ら・彼女らは基本的に二卵性双胎であることを前提に描かれており、
わざわざ非常に稀な一卵性双胎の男女であると明言するケースはほぼありません。
そんな中で「異性一卵性双胎」であることが明言されている数少ないキャラクターがあの超有名作『名探偵コナン』に登場するのです。
本日は漫画界においてもきわめて稀少な異性一卵性双胎である、
伴場頼太と加門初音について解説していきましょう。
異性一卵性双胎が発生する仕組みだけでなく、染色体・遺伝子についても詳しくお話ししていきます!
名探偵コナン
『ウェディングイブ』
それでは『名探偵コナン』における異性一卵性双胎の登場シーンを解説しましょう。
彼らの登場シーンは単行本75巻収録『プライベートアイ』『遺伝子情報』『炎へと回帰する運命』の3話でした。
アニメでは『ウェディングイブ』(前後編)として纏められていますので、本記事ではこのタイトルを採用させて頂きます。
小五郎と蘭、そしてコナンの3人は伴場頼太と加門初音の結婚式前夜祭に招待されました。
小五郎と頼太(新郎)は高校時代の悪友だったといいます。
頼太と初音は誕生日も血液型も境遇も同じ(生まれた直後にホテル火災で両親を失い、身元不明のまま教会で育てられた)で、
黙っていても意思疎通ができてしまうほど気が合う2人のようです。
そんな幸せな夫婦でしたが、前夜祭の最中に新婦の初音が焼死してしまいます。
コナンにさえ出会わなければ…
警察の調べにより現場の遺留品と頼太のDNAがほぼ一致していたことが分かり、
頼太は容疑者としての疑いをかけられました。
その後、コナンの推理によって頼太と初音が異性一卵性双胎であることが突き止められました。
初音は頼太と余りにも境遇が共通していることを不審に思い、頼太に秘密でDNA鑑定を行っていたのですが、
それにより双子であることが判明して将来に悲観、自殺という選択肢を選んだ…という悲劇的な話だったのです。
安室透
…というわけで、医学考察的にはここまでで問題ないのですが、
『コナン』の物語的にはウエイターとして登場したこちらの色黒お兄さんの方が
1億倍くらい重要人物だったりします。
彼こそが「名探偵コナンはたまにアニメや劇場版を観る程度」という距離感の方にとって
いつの間にか重要キャラポジションをがっつり押さえていたため誰やねんと思われてしまうことに定評のあるキャラクターの安室透です。
コナンの異性一卵性双胎の回は安室透の初登場回でもある、これテストに出ます。
せっかくの機会ですし、安室透についても簡単に解説しておきましょう。
安室透はこの事件の舞台となった結婚式前夜祭の会場で、ウエイターとして働いていた男性です。
そんな彼の正体は探偵でした。
安室はその後、毛利探偵事務所の1階にある喫茶店「ポアロ」でアルバイトをしつつ、毛利小五郎の弟子となり腕を磨くことになりました。
…しかし私立探偵としての顔は世を忍ぶ仮の姿。
彼の真の正体は、なんとコナンの宿敵である黒ずくめの組織の幹部・バーボンでした。
黒ずくめの組織の一員でありながら小五郎の弟子だなんて!
ややこしいなもう!!!
…などと思っていたら、それすらも仮の姿だったことが明らかになります。
彼の真の真の正体は黒ずくめの組織に潜入捜査をしている公安警察官・降谷零でした。
つまり、安室透は探偵と黒ずくめの組織、そして公安としての顔を持つトリプルフェイスなのです。
彼の立ち位置や人間関係をきちんと理解するにはストーリーを順に追っていく必要があるため、劇場版だけを観た人にとっては誰やねん状態になってしまうというわけですね。
しかしそんなミステリアスな出自と公式ハイスペックイケメンであるが故に、世の女性達には恐ろしく人気のあるキャラでもあり、
彼の主演映画『ゼロの執行人』はファンが何度も劇場に通い世界累計の興行収入が100億円を突破、
彼が主人公のスピンオフ作品『ゼロの日常』の第1話を掲載した本誌が売り切れ続出、
本名である「降谷」姓のハンコが爆売れし(全国的にも珍しい苗字なので滅多に売れることがなかった)、
愛車であるマツダのRX-7(2002年に製造終了、現在でも安いもので数百万円~良品だと1000万円以上)を中古で購入するファンまで現れるという、
本物のアイドルも顔負けの一大キラーコンテンツにまでのし上がりました。
そういえば私も黒の組織こと医局で産婦人科医をしながらコードネーム「やっきー」としてブログをやっており、
医師国家試験予備校の講師としての顔も持つトリプルフェイスと言えるかもしれません。
主演映画の興行収入100億円を夢見て引き続き頑張ろうと思います。
双子と染色体
一卵性双生児(一卵性双胎)について
安室の話をしすぎました。
気を取り直して性別の異なる一卵性双胎について考えていきたいのですが、その前に「一卵性双胎」そのものについて考えていきましょう。
一般の方々にとって「双子の種類」というと「一卵性双生児」「二卵性双生児」という区別方法が思い浮かぶはずです。
「一卵性」ならそっくりの兄弟になり、「二卵性」なら普通の兄弟くらいの違いが出ますから、ご家族にとっては気になる問題ですね。
しかし、我々産婦人科医が妊娠管理をするにあたり「一卵性」か「二卵性」かは正直全く気にしておらず、
赤ちゃんの胎内環境に深く関わる膜性(子宮内の状況による区別)の方が医学的には遥かに重要性が高いです。
ご家族からは「一卵性ですか?二卵性ですか?」と聞かれることがありますが、
MM双胎やMD双胎なら確実に「一卵性です」と言えるものの、DD双胎で性別も同じだと「分かりません」と答えるほかありません。
MM双胎・MD双胎・DD双胎に関する解説は鬼龍と静虎の記事をどうぞ。
『TOUGH』より双子(一絨毛膜一羊膜双胎)について解説する
DNAと遺伝子と染色体
膜性のことは置いておくとして、一卵性双生児(一卵性双胎)の話をしましょう。
一卵性双胎は1つの受精卵が複数個に分かれてそれぞれが育つという仕組みなので、遺伝子的には全く同一になります。
そして、人間の性別を決めている遺伝子は「X染色体」と「Y染色体」であり、
X染色体とY染色体の組み合わせも必ず同一になるため性別が一緒になるわけですね。
といったあたりで、「DNAと遺伝子と染色体の違いがわからん」という疑問が出てくると思うので解説しておきましょう。
ここからは「良い例えが無いかな」と思って探していたら抜群に分かりやすい解説をされていたDENTAL YOUTH SHARE様から引用してご説明いたします。
遺伝子やDNAが人間の設計図になっているという認識は一般の方々にもあるかと思いますが、
ここでDNAを「文字」、遺伝子を「文章」、染色体を「本」に例えてみましょう。
遺伝子ひとつひとつの構成要素になっているのが「文字」こと「DNA」です。
もちろんDNAも大事なのですが、文字そのものに意味があるわけではありません。
文字がたくさん集まることで、意味のある「文章」=「遺伝子」になります。
我々の体の細胞はこの「文章」=「遺伝子」を読み取ることにより、必要なタンパク質を合成をするなどの働きができるわけですね。
そんな「文章」が集まることにより、1冊の「本」=「染色体」が出来上がります。
この本の数(染色体の数)は生き物ごとに異なるわけですが、我々人間は基本的に46冊を持っています。
ちなみに「本」=「染色体」は同じタイプの本が2つずつあるといい感じになるらしいです。上下巻みたいな感じです。
加えて、46冊のうち2冊はちょっと他とは違う雰囲気の本です。付録みたいなもんです。
というわけで人間が持っている「本」=「染色体」の数は、
44冊(全22巻の上下巻)+付録の2冊で合計46冊になります。
この合計46冊が人間の設計図=ひとつの壮大な物語を作っている、というイメージですね。
なお、本編の44冊を「常染色体」と呼び、付録の2冊を「性染色体」と呼びます。
この性染色体には「X染色体」と「Y染色体」の2種類があり、付録がXとYなら男性、XとXなら女性になるというわけです。
染色体疾患
さてさて、人間の設計図である「遺伝子」に異常をきたした場合、人間の機能にも何らかの異常が出現します。
当ブログで過去にご紹介した例で言いますと、『鬼滅の刃』における甘露寺蜜璃のミオスタチン関連筋肉肥大症が遺伝子疾患のひとつですね。
遺伝子疾患には受精卵にたまたま起きたエラーで生じるパターン、
両親のどちらかが遺伝子疾患を持っていてそれが子供に遺伝するパターン、
両親のどちらかが(病気にならない程度の)遺伝子の異常を持っていてそれが発現するパターンなど、
その機序はきわめて多岐にわたります。
とはいえ、「遺伝子の異常」=「文章の異常」であれば致命的な病気を起こす例はそれほど多くありません。
例えば、本を読んでいて一部の文章が欠けたり重複したりしていても何となく物語全体の意味は分かるはずです。
ところが、染色体疾患のレベルになると話は変わってきます。
染色体疾患は「本が1冊多い」「本が1冊足りない」という状況になってくるので、物語がうまく追えなくなるのです。
その結果、いずれかの常染色体が1本足りない(モノソミー)場合は100%流産しますし、
常染色体が1本多い(トリソミー)場合も大半が流産します。
実際、自然流産の原因の半分以上は染色体に異常があることによるものだと言われています。
例外がダウン症候群(21番目の本が3冊ある)・エドワーズ症候群(18番目の本が3冊ある)・パトウ症候群(13番目の本が3冊ある)ですね。
これら3疾患は差はあれど、ある程度の胎外生活が可能な常染色体異常です。
性染色体疾患
そんな染色体疾患の中でも、性染色体(X染色体とY染色体)の疾患は少し性質が変わってきます。
性染色体疾患は常染色体の異常に比べて体に与える影響がだいぶ小さく、一生発見されずに終わるケースもあるくらいです。
ここからは、よく見られる性染色体疾患を挙げていきましょう。
ターナー症候群(45X)
まずは「ターナー症候群」です。
外見的には「背の低い女性」といった印象になることが多いですね。
通常の女性において、染色体が一通りそろった状態を「46XX」(全部で46冊の本があり、うち性染色体はXが2つという意味)と表記しますが、
ターナー症候群では性染色体がXの1本だけしか存在しないため「45X」や「45XO」と表記されます。
ターナー症候群では卵巣がうまく働かないため二次性徴が十分に行われず、基本的に不妊となります。(全く妊娠しないわけではなく、少ないながらも妊娠の報告はあります)
その他、骨格にも異常が出やすいため低身長になるケースが多く、心臓や腎臓など内臓の奇形も出現しやすいとされています。
詳しい解説は後に譲りますが、『コナン』の加門初音はターナー症候群であったことが示唆されています。
クラインフェルター症候群(47XXY)
ターナー症候群と対をなすような存在が「クラインフェルター症候群」ですね。こちらは男性として生まれます。
外見的には「少し手足の長い男性」といった印象になる程度で、目立つ症状が少ないため結婚後に不妊症の検査をして初めて発覚するというケースも珍しくありません。(精子がうまく作れないため不妊症になりやすいです)
クラインフェルター症候群の染色体は「47XXY」(全部で47冊の本があり、うち性染色体がX2本とY1本の計3冊ある)という表記がなされます。
稀に48XXXYのパターンも存在するようです。
人間以外の例で言うと、オスの三毛猫はXXYの染色体を持っています。
ネコにおいて白い毛の色と黒い毛の色を発現する遺伝子はX染色体やY染色体と別の場所に存在するのですが、
茶色い毛の色は特定のX染色体が2本揃っていないと出現しない仕組みになっているため、
「白と黒の毛の色を発現する遺伝子」「茶色い毛を発現する2本のX染色体」「オスを表すY染色体」が一通り揃っていなければオスの三毛猫にはならないわけですね。
もちろん自然にこの条件を満たす確率は非常に低いため、オスの三毛猫はめちゃくちゃ珍しいです。
数千~数万頭に1頭程度と言われています。
その他の性染色体疾患
性染色体疾患の代表例は上に挙げた2つですが、
他にもX染色体が3本ある「XXX症候群」通称「スーパー女性」(本当にこういう呼び方があります)や、Xが1本とYが2本ある「XYY症候群」通称「スーパー男性」なども存在します。
これらは生殖能力も含めて正常とほぼ変わらないため、気付かれないことも珍しくありません。
ちなみに、X染色体には生存に不可欠な遺伝子情報が含まれているので、X染色体がない受精卵(45Yなど)は生存自体が不可能です。
異性一卵性双胎
先に述べた通り一卵性双胎は遺伝子が同じなので、性別を決める染色体も同じになります。
とすると一卵性双胎は必ず同じ性別になるはずですが、ごく稀に一卵性双胎の男女というケースが存在するのです。
では、なぜこのようなケースが成り立つのでしょうか。
最もよくあるパターンだと、こういった状況が考えられます。
卵子と精子が受精して、46XYの受精卵が誕生します。ここまでは普通ですね。
この46XYの受精卵が細胞分裂をする時のことを想定してみましょう。
できたてホヤホヤの受精卵や!染色体は46XYやから、ワイは男の子になる予定やで。
これが新しい生命の誕生や!パッパとマッマに感謝やな。
さてこの受精卵から全てが始まる…!細胞分裂を繰り返して赤ちゃんになっていくんや…!
では46XYの染色体をコピーして…2つに分かれてみよか!
うぬぬぬぬぬ!
よっしゃ!!!2つに分かれたで!!!
…あれ?
…細胞分裂の勢いがよすぎて2個に分かれてしもうたやないか…
せ、せやな…まあしゃあない、それぞれで細胞分裂を頑張ろうやないか…
※最初の1回目の細胞分裂で2つに分かれるとは限りません。もっと後で分かれるケースもよくあります。
よっしゃ、ワイらは双子として頑張っていこうで!
せやせや!!よろしくやで兄弟!!
…あれ?何かおかしくないか?
?何がおかしいねん?
…いやお前、何か雰囲気がワイと違うような…?吹き出しの色とか…?
ちょっと受精卵Bよ、お前んとこ染色体いくつあんねん?
ああん?46XYをコピーしたんやから46XYに決まってるやないか……
…えーと、ひいふうみい………
Yが足らんやんけ!? 45Xになっとるわ!!
やっぱりそうか…なんか46XYのワイと雰囲気が違う気がしたんや…
そうか、コピーの時の手違いでY染色体を1本コピーし忘れてもうたんやな…
そうか…まあ間違いは誰にでもあるわ…
ん?てことはワイは46XYだから男のままで問題ないとして…
受精卵Bは45Xだから…ターナー症候群の女の子になるんやないのか?
………………
そうわよ。
さっきまで男の染色体やったから言葉遣いが不自然やないか。
といった感じで、46XYの受精卵が細胞分裂をする際に46XY(男の子)と45X(ターナー症候群の女の子)に分裂するというケースが存在するわけですね。
異性一卵性双胎において最もよくあるケースがこのパターンだとされています。
染色体モザイク
ただ、ここで難しくなるのが「モザイク」という概念です。
皆様がよく知るあの「モザイク」と語源的には一緒です。
遺伝子疾患における「モザイク」とは、普通の部分と異常のある部分が体中で混ざり合っている状態を指します。
体の中で遺伝子異常をきたした部分の割合や、遺伝子異常の状況などによって症状は大きく変わります。
そのため、例えば純粋なターナー症候群(45Xの染色体しか存在しない)の患者さんは妊娠率がきわめて低く、
そもそも子宮や卵巣が発達していないので月経自体も来ないことが多いですが、
ターナー症候群のモザイク(45Xの染色体と46XXの染色体が混在している)の患者さんだと月経も自然に来ることが多いほか、自然妊娠率もそれなりに望めるようです。
この「モザイク」の存在により、同じ異性一卵性双胎でもその病態はものすごく多岐にわたります。
受精卵の段階では47XXYだったが、細胞分裂により女性側が普通の46XXになり、男性側が46XXと46XYのモザイクで男性として生まれたパターンも報告されていますし、
男女ともに47XXYを持っていたもののモザイクの状態に差があったために、一方は男性でもう一方は女性として生まれたパターンも確認されており、
さらには男女ともに46XYであったにも関わらず、(おそらく遺伝子変異の影響で)一方だけが女性として生まれた症例も報告されています。
頼太と初音について
以上を踏まえて、『コナン』の頼太と初音の状況を振り返ってみましょう。
コナンと安室は、初音が低身長であることからターナー症候群の可能性を指摘しました。
確かに、異性一卵性双胎の女性側かつ低身長であることを考えると、初音はターナー症候群の可能性が高そうです。
しかしながら、初音と半年間同棲した頼太はターナー症候群のことを全く知らなかった様子が見受けられますので、
初音自身にもターナー症候群の自覚は全く無かったものと思われます。
では、なぜターナー症候群のことを自覚していなかったのでしょうか。
この理由を考えた時に、モザイクの存在が示唆されます。
ターナー症候群が発覚するきっかけは低身長か無月経であることが多いです。(心奇形などの新生児期に治療すべき異常が無い場合)
初音の年齢は37歳。さすがに月経に関する異常があれば産婦人科を受診して診断を受けている可能性が高いですから、月経に関する異常はほぼ無かったのでしょう。
つまり、子宮や卵巣といった生殖器の発達は正常に近かったと考えられます。
さらに、初音からは低身長を除いてターナー症候群に特有の身体的特徴(翼状頸、盾状胸、乳房発育不全など)がほとんど見受けられません。
このことから、初音は45Xと46XXのモザイクであるものの、表現型としては大多数が46XXを占めている可能性が高いと思われますね。
うーむ、さりげない描写からも奥の深い考察ができるものです。
まとめ
というわけで、本日は『名探偵コナン』より異性一卵性双胎について解説しました。
性染色体疾患(ターナー症候群やクラインフェルター症候群など)自体は医師国家試験でもよく出てくる範囲の話ではあるのですが、
染色体モザイクの話になってくると、医師であっても遺伝診療との関わりが少ない科だとなかなか親しみの薄い先生も多いと思います。
…であるにも関わらずコナンも安室も、異性一卵性双胎の女性側はターナー症候群である頻度が高いなんていう産婦人科医でも滅多に知らない雑学をなぜ当たり前みたいに知ってるんだろう。
わし産婦人科専門医だけど海外の文献を調べに調べまくってようやくこの記事を書けたレベルなんだが。
異性一卵性双胎なんてレアすぎて国内の文献がほとんど皆無なんだが。
いったい彼らの知識量はどうなっているのでしょうか。
彼らがガチで医学を勉強したらものすごい名医になれそうな予感がする。
コナン君、探偵よりも医学部入ってみない?
以下、関連記事です。
前回の『コナン』考察はこちらです。
当ブログにおける双子の記事といえばこれ。
『TOUGH』より双子(一絨毛膜一羊膜双胎)について解説する
けっこう双子を取り上げることは多いです。
産婦人科医やっきーのオリジナルLINEスタンプを発売開始しました!!
日常会話はもちろん、妊娠前・妊娠中・産後の女性にも使いやすい内容となっております。
こちらからダウンロード可能です。
現在、ニュースレター『産婦人科医やっきーの全力解説』を配信中です。
「男女の産み分けってできるの?」「逆子って直せるの?」「マーガリンは体に悪いの?」などの記事を基本無料で公開しておりますので、こちらもお楽しみください。
現実には男女の双子って相当珍しいと聞いていましたが、まさかここまでとは…
と安室のライバル赤井の名セリフを言ったところで何度も記事を読んでも理解するのが難しいですね(棒)
ところで双子ネタで思い出したんですが
「名探偵コナン」と同じくミステリ漫画の代表格の「金田一少年の事件簿」の短編で
「1/2の殺人者」という話なんですが
ある日、金田一少年がシティホテルで起きた刺殺事件の捜査に協力を求められ現場に向かう。
しかし現場には指紋はおろか目撃情報も無かった…しかし被害者の口内に噛み千切った犯人の物と思わしき髪の毛が残されており、DNA鑑定を行ったものの
なんと容疑者として浮上したのが一卵性双生児で血液型も同じ被害者の娘だった。
さぁどっちが犯人なのか…?という流れだったんですが
いくら双子だからって妙齢の女性だったら髪質が違う、とか
普段使ってるシャンプーなど洗髪剤、化粧品などなどいくらでも特定出来るんじゃないか…?
いやそもそも共犯の場合や、どこかで髪の毛を入手した真犯人が被害者に
「これを噛み千切れ!」と凶器で脅したとかもあり得るし
色々疑問が残る話でした。
※ちなみに両者とも容姿は似てたんですが明らかに後ろ髪のスタイルが違いました(笑)
情報提供ありがとうございます!
金田一は一通り読んでいるものの、細かいところは覚えていなかったためまた確認いたします!
どうしてここに行き着いたのか忘れるくらい過去記事含め、楽しく読ませていただきました!
若い頃にハマった、柳田理科雄先生の空想科学読本を思い出しつつ、大いに笑わせていただきました。
今後の更新も楽しみにしております!
ありがとうございます!